病理組織検体のご依頼は


病理組織検体のご提出の際は、15%ホルマリン固定組織、パラフィンブロックまたは未染色標本スライドでお願い申し上げます。

1. 検査または治療により放射線を含む病変部からの検体は、使用されました核種の半減期が過ぎたものをご提出ください。
(半減期を過ぎていない検体については、受託いたしておりませんのでご了承ください)

2. クロイツフェルトヤコブ病が疑われる場合、その取り扱いおよび診断はプリオン病を専門とする神経病理研究室へ依頼することが望ましく、また当社において徹底した汚染除去が困難なため病理検体の受託については実施いたしておりません。
*参考文献
厚生労働省科学研究費補助金特別研究事業、主任研究者 金子清俊
「クロイツフェルトヤコブ病感染予防ガイドライン」2003.3



■15%ホルマリン固定組織
 1)1)摘出した組織から必要な部分を切り出し、自家融解、乾燥を防ぐため、直ちに15%ホルマリン入り容器に入れ固定して下さい。(15%ホルマリン入り容器は当社にて準備してございます。)
2)固定液は、15%ホルマリン液を使用し、組織の10〜30倍を目安とし十分量を使用して下さい。
3)胃生検の微小組織片をご提出の場合は濾紙等に貼りつけ15%ホルマリン液へお入れ下さい。
(なお、複数個ご提出の際は、濾紙ヘナンバー等を鉛筆で記入するか又は、採取部位(各ナンバー)ごとに15%ホルマリンの入った容器にお入れ下さい。)
4)一容器に一臓器(一種類の臓器)を入れご提出下さい。

注1)組織を15%ホルマリン液に入れた月日を必ず依頼書(「採取月日」欄)にご記入下さい。
注2)次の組織を提出される際は、下記の点にご注意下さい。

組織 注 意 点
消化管・胆嚢 薄い板に粘膜面を上にして、虫ピンでとめ、15%ホルマリン液に入れます。充分固定が行なわれたのち(約1日)上記方法にてご提出下さい。
切り出した面の気管支断端から15%ホルマリン液を注入し、できるだけ肺胞をふくらませ空気を追い出したのちに組織を15%ホルマリン液に浸して下さい。充分固定が行われたのち(約1日)上記方法にてご提出下さい。
子宮・乳房・腎 子宮や大きい臓器などでは、固定が不十分となることが多いので、あらかじめ割面を入れてから固定して下さい。
胃・腸などのパイオプシー(濾紙につける場合) 生検材料の水分をよく取りのぞき、濾紙の上に10秒程度のせたのちにそのまま15%ホルマリン液に入れて下さい。(組織を乾燥させないよう十分注意して下さい。)

■パラフィンブロック
既に作製ずみのパラフィンブロックを破損のないようガーゼなどで包みビニール等に入れご提出下さい。

■未染標本スライド
未染標本スライドにより各種染色をご依頼される場合は、スライドガラスにナンバー等を記入の上、切片が傷つかぬ様にしてご提出下さい。


依頼書及び容器ラベルヘの記入方法

病理組織検査をご依頼の際は専用の「病理検査依頼書」及び容器をご使用下さい。尚、依頼書及び容器ラベルには下記事項を必ずご記入下さい。

■依頼書
1)患者名、性別、年齢
2)切除(採取)日、切除臓器名、切除数
3)臨床診断名、臨床経過、治療、臨床検査諾事項
4)前回実施の登録標本No.
5)婦人科疾患(膣スメア、女性乳腺疾患など)の場合は月経、妊娠の状態等をご記入下さい。
6)肺などの大きな組織を提出される場合は切り出し部位の指示をお願いします。

■容器ラベル
1)病院名、患者名
2)依頼書における容器No.とのひも付けの為、必ず容器No.(1,2,3…)をご記入下さい。
また、合わせて臓器名、切除数もご記入下さい。
(容器No.と臓器名称が不明確な場合には、診断結果をお返しできないこともございます。)