循環器の検査



血 圧


1.何がわかるか-----基礎知識

2.異常値-----疑われる病気や異常
  • 血圧が高い場合
    ○高血圧:肥満、腎臓や内分泌の病気、高脂血症、多血症
    ○動脈硬化
    ○その他高血圧を症状とする病気が多数あり。
  • 血圧が低い場合
    ○病気としては、心不全、大出血、著しい貧血などが考えられます。しかし、ほとんどの場合病気ではありません。

3.どうすればよいか-----日常生活上の注意


   高血圧の人
      必ず主治医の管理を受け、定期的に血圧測定や、臓器障害の有無の検査を受けてください。

●WHOの分類:値と判定

   低血圧の人




心電図


1.何がわかるか-----基礎知識
  • 心臓の筋肉が収縮したりするときに流れるごくわずかの電気を、体の表面で記録するものです。心臓に異常があったり、心拍が乱れたりすると、その変化が心電図に表れ、それを見て病気の判断などを行うことが出来ます。
    • 心電図でわかることは
      1. 心筋の異常:心筋の虚血(狭心症や心筋梗塞)、心筋の病気(心筋症、心筋炎など)、心筋の肥大。
      2. 不整脈:電気の発生の異常や心臓の中の電気の伝わり方の異常
      などの二つが中心です。
    • 心電図の基本型:心臓が1回うつと図のような波形が心電図に現れます。各々の部位に名前がついています。
    • 負荷心電図:虚血性心疾患(狭心症など)で、通常の安静時の心電図では変化がなくても、心臓をより働かせると心臓を養っている血液が不足し、虚血性の変化が現れます。そのため一定の運動をしながら心電図をとり、潜在性の異常をつかまえるものです。
P波:心房の収縮を表す
QRS波:心室の収縮を表す
T波:心室の収縮の回復を表す

2.異常-----疑われる病気や異常
○不整脈
○心不全
○心筋梗塞
○心臓肥大
○狭心症
○先天性心疾患
3.どうすればよいか-----日常生活上の注意


  • 心電図は、心臓の働きを知る一つの有力な方法ですが、全体の診断は、血圧その他の検査データを総合してつけます。したがって、それをもとにして現状を知り、日常生活に役立ててください。
  • 所見欄に、意味不明で恐い名前の結果が書いてありますが、通常はそんなに心配ありません。正しい管理を受けることです。





心臓のX線写真


1.何がわかるか-----基礎知識
  • 通常、胸部単純X線写真として、肺などと一緒撮ります。
  • 正面像が中心ですが、通常、側面像も撮ります。心臓の変化を見るためです。
  • X線写真に示される心臓の各部の位置は図の通りです。これらの心陰影の形の変化や突出、さらに肺の血管の状態をみて所見をとり、血圧、心電図、その他のデータを総合して診断をつけます。

2.異常値-----疑われる病気や異常
  • 心臓肥大
  • 大動脈瘤

3.どうすればよいか-----日常生活上の注意
  • 心臓のX線写真は、心臓の各部の大きさの変化や形の変化をみて、他の検査結果と総合して、病気の診断に用いるものです。
  • 変化の意味を医師によく聞いて、自分の体の状態を把握しておきましょう。